菜歩です。公演まで残すところ3週間となりました。衣装・小道具や舞台美術、音響・照明も公演に向けて動き始めいよいよ、というところではありますが、いつもであればこの時期には大方の仕事を終え肩の荷を下ろしている作演出の私菜歩、絶賛映像の編集に追われております。それもそのはず、映像と舞台の連動という今回の企画はどんぐり企画にとって初めての試み。映像編集もまた、私にとって初めての試みなのです。編集ソフトの操作を覚えるところから始まり、丸一日かけて編集したデータがどこへやらPC上のどこを探しても見当たらないといった動画編集の洗礼も受け。やっとのことで八割方編集を終えました。
とはいえ編集をしていると必然的に何度も何度も映像や音声のデータを再生することになるわけで。その度に「これを最大限活かす編集をしなければ」という気持ちになるので、これで完成!と言えるのはまだ先のことになりそうです。…それもこれも、コアメンバーはもちろんのこと映像に役者として出演してくれた成生くん、春ちゃん、そしてカメラマンのめんまちゃんと録音のおとちゃんが素晴らしすぎるせい…おかげ。
実は今名前をあげた春ちゃん、めんまちゃん、おとちゃんは私と同い年。コアメンバーのぱるむも含めると、同学年が5人もいる座組でした。…これがまたなんというか、私にとっては嬉しくも身の引き締まる思いのする環境で。
映像素人だらけの座組で、限りなくふわっとした演出や絵コンテの意図を汲み取りより良い画角を妥協することなく探してくれるめんまちゃん。忙しい中一度でいいから一緒に作品を作りたいという私のわがままを受け入れ、レコーダーやガンマイクの使い方を研究しつつ畑違いの映像座組で音を録ってくれたおとちゃん。そんな2人が構えるカメラ、マイクの前で、舞台と違い頻繁にかかるカットをものともせず役を生きるぱるむ、春ちゃん。そんな同い年でありながら心から尊敬せずにはいられない4人をさらに一歩後ろで眺めながら、私はこの座組で作り上げるこの作品の魅力を作・演出、編集として余す所なく多くの人に伝えなければならないな、と思っていました。
それはもちろん同い年の4人に限らず、座組メンバー一人一人の作品にかける熱に触れるたび思わされることでもあります。
どんぐり企画は本当にこうも人に恵まれていていいものかと思うほど、それぞれが作品を大切に思って考えて、役者・スタッフとして公演に関わってくれるメンバーが集まっています。
作品は私一人のものじゃない、みんなで作るみんなのものだという認識は根底にありながら、自分の書いた役やセリフ、世界が雑に扱われることなく創り上げられていく過程を間近で見られることはやっぱり、物書きとしてこの上ない幸せです。
残すところ3週間。映像でも舞台でも、2回の公演を経て成長したどんぐり企画の今をぜひ多くの方に観ていただきたいと思っています。
予約特典のエピローグドラマも、予約特典としたことを後悔するほどいいものになっていますので、ぜひご予約の上観劇にお越しください。
劇場でお待ちしております。